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リバーブを知る前に
こんにちは。
本日はリバーブのプラグインエフェクトについて解説していこう!!ってことで、やっていきます。
リバーブは、ミックスのチョウ基本となるプラグインで、イコライザー、コンプレッサー、についで使用ひんどの高いプラグインになります。
このプラグインの使い方がわからないと、曲全体が全然まとまりません。お風呂にいるかのような音になってしまいます。
それか、ドラム缶の中で歌を歌っているような感覚にもなります。
リバーブを正しく使い、習得すると自身の楽曲がハリウッド映画のような豪華な曲に仕上がる一方、一歩間違えるとむちゃくちゃダサイ、カラオケでエコーがかかっていない音痴が歌う『カエルの歌』になります。
それは避けたい!!
ということで、そんなことが嫌なあなた!!本日のこのページで学習していきましょう。それでは見ていきましょう。
リバーブとはそもそも何なの?
リバーブとは、音が様々な物体の表面に反射する自然現象のことを指します。
私たちの日常生活でもリバーブは常に存在しており、音が空気を通じて耳に届くため、空気感を感じさせない音は不自然で薄っぺらく聞こえることがあります。
しかし、スタジオレコーディングの現場では、空間の音響特性を排除したドライな音を取り出すために特殊な技術やツールが活用されます。これにより、より良いミックスバランスやマスタリングが可能となります。
ただし、空間で反射した音に慣れている私たちにとって、楽曲の中にも「反響する空間」を加える必要があると考えられます。
そのため、トラックが整理され、音量バランスも整った後は、次に「反響する空間」を加えることが重要です。
ここで登場するのがリバーブ(リバーバレーション)です。
リバーブは楽曲に自然な空間感を与え、より魅力的なサウンドを作り上げる上で重要な役割を果たします。
リバーブはなぜ必要なのか?
では、なぜリバーブが必要なのでしょうか?
それは、リバーブを使うことで音に立体感や深みを与えることができるからです。
リバーブをかけることによって、音が一つの平面的な空間に閉じ込められるのではなく、実際の空間にいるようなリアルな感覚を持たせることができます。
例えば、一人の歌手がスタジオで歌っているとき、リバーブを加えることで、まるで大きなホールで歌っているような迫力のあるサウンドを作り出すことができるのです。
また、リバーブは単なる実用的なツールだけでなく、クリエイティブな要素としても使えます。
例えば、幻想的な曲を作る際には、長めのリバーブをかけることで夢幻的な雰囲気を演出できますし、逆にドラムなどのリズム楽器に対しては短めのリバーブをかけることで、キレのあるサウンドを得ることもできます。
リバーブは非常に奥が深く、学ぶべき要素がたくさんありますが、しっかりと使いこなすことで、素晴らしいミキシングを実現することができます。
これからミックスエンジニアとして成長していくために、リバーブの使い方をじっくり学んでみてくださいね。
リスナーを楽曲の世界に引き込む力強いエフェクトとして、あなたの音楽に活かしてみてください。
リバーブの種類とは
先ほどリバーブには2種類存在すると言いましたが、まず一つ目はデジタルリバーブです。
これはDAWに元々付属しているものや、サードパーティー(有料で購入したプラグイン)の中に入っているものなどいろいろ存在します。
ボタンをポチポチするだけでカンタンに残響音を足すことができます。
操作することでいろんな残響音をつけることができます。
もう一つがIRというコンボリューションリバーブ(サンプルリバーブ)です。有名なのがWavesのIR-Lです。
このリバーブは、音の響きのデータ自体を読み込み、それを音に取り込んで使用するリバーブになります。

砂漠や洞窟の中の残響音をぎじ的に作り出すことで、その場所に行ったかのような響きにしてくれます。
センド系とインサート系
エフェクトのかけ方は、2通りのかけ方があります。
基本的に空間系のエフェクトはセンドでかけるのがマスト(必須)になります。
しかし、最近のリバーブプラグインはインサートでかける仕様のものも出てきています。昔よりもCPUの性能も上がってきたため、インサートでかけてもいいのかもしれませんね。
センドとインサートの掛け方は別の記事で解説いたします。
リバーブのパラメーター
リバーブタイプ
リバーブタイプには残響をどのようなタイプで設定するのかを決めることができます。
Hall (ホール)
「Hall Reverb(ホールリバーブ)」は、コンサートホールなどの広大な反響空間の音響を再現するエフェクトです。このリバーブは、昔から使われてきた古典的なエフェクトであり、クラシックやポップスなどの伝統的な音楽ジャンルに非常に適しています。
ホールリバーブは音楽をコンサートホールのような大きな空間で演奏しているかのような響きにする効果です。これを使うと、楽曲全体をまとめたり、複数の楽器やトラックを一つにまとめる際に使うことができます。例えば、全体のサウンドに統一感を出したいときに活用できる便利なエフェクトです。
Room(ルーム)
Room Reverbは中〜大型の部屋の残響を再現し、楽曲に印象的な深みを加えるエフェクトです。
特にソロ系の楽器、例えばドラム、アコースティックギター、ピアノ、ストリングス、ボーカルなどに非常に適しています。
Room Reverbを用いることで、楽曲内の個々の楽器パートを際立たせる効果があり、どのジャンルの音楽でも効果的に活用できます。
Plate(プレート)
プレートリバーブは、アナログのプレート残響を再現するエフェクトです。
主にポップス曲に使用されることが多いですが、パーカッション、ブラス楽器、リード楽器、ボーカルなどのさまざまなパートにも適しています。
スプリングリバーブと同様に、特定のジャンルにとらわれず、様々なミックススタイルに頻繁に利用されてきました。
Chamber
Chamber Reverb(チェンバーリバーブ)は、アナログリバーブの一種であり、楽曲や音声に自然な空間感を与えるために使われます。
リバーブとは、音が壁や床などの表面に反射し、その後に多くの反射音が減衰するまでに生じる残響や反響のことを指します。
反響室リバーブは、これを効果的に模倣することで、楽曲全体の周波数レンジをまとめ、自然で広がりのある音響空間を再現します。
このタイプのリバーブは、特に小規模なアンサンブルやクラシック音楽、ポップスなどの音楽ジャンルに適していますが、他のシチュエーションでもうまく機能することがあります。
例えば、音楽以外にも、音声や環境音の処理にも利用されることがあります。
Church/Cathedral (チャーチ/カテドラル)
Church/Cathedral Reverbは、教会や大聖堂のような広い空間での豊かな残響を模倣したエフェクトです。
このリバーブは、クワイア(合唱団)、ストリングスアンサンブル、オルガン、リード系楽器などに対して、広大な反響空間を提供するのに最適です。
Spring(スプリング)
スプリングリバーブは、ギターアンプで頻繁に使用されるアナログエフェクトであり、ロック、ジャズ、ブルース、メタルなどの楽曲や、エレキギター、ロックオルガンなどの楽器に特に適しています。
幅広いジャンルで広く利用される一般的なリバーブの一つです。スプリング特有の金属的な「ビョーン」という音を巧みに調和させることで、楽曲に生き生きとした魅力が加わります。
Gated
ゲーテッド・リバーブ(Gated Reverb)は、ノイズゲートを活用して残響成分を自動的にカットする効果です。
1980年代のロックやポップバラードでよく採用されました。
この効果は独特なエコーを持ち、音に力強い迫力を与えることが特徴です。
ドラム、ベース、ギター、シンセ、ボーカルなど、さまざまな楽器や音声に効果的に使用されます。
Live/Stage (ライブ/ステージ)
Live/Stage Reverbは、演奏ステージの残響を再現するエフェクトです。
クラシックロックやポップスなど、ライブ感を重視する楽曲に特に適しています。
個々の楽器パートだけでなく、全体のミックスを統一するのにも効果的です。
このようにタイプべつでリバーブが深くかかったり、少しのリバーブ音がかかったりといろいろな再現が可能になります。
Convolution
コンボリューションリバーブは、実際に存在する空間で録音された残響を、他の音源に適用するためのデジタル信号処理技術です。
これにより、自分の楽曲や音楽制作にリアルな残響効果を加えることができます。
プリディレイ

プリディレイとは、原音が出力されてからリバーブが始まるまでの時間差を設定するパラメーターです。
空間の奥行きを作りたいときは、値を大きく設定します。
『建物の広さを設定する』と覚えておくと良いです。
リバーブタイム(Decay)
リバーブタイムとは、リバーブの長さを設定するパラメーターになります。
発生した残響成分が減衰して消えるまでの時間になります。
時間を長くすると長い残響音が得られます。
あまり長くすると、残響がひつこく残りますから、全体的にきたない印象になります。
既存の楽曲のテンポやフレーズに合わせて設定しますが、最近ではプラグインが自動で設定してくれる物もあります。
サイズ(Depth)
部屋や建物のサイズを設定できます。値を大きくすると部屋のサイズが広くなります。
逆に値を小さくすると部屋のサイズが狭くなる設定にできます。
ルームサイズなど、プラグインによって名称が異なります。
ドライとウェット(Dry/Wet)
ドライは、元の音を言います。ドライ全開にすると、リバーブはかかりません。
その逆でウェットは残響音を設定します。
デンシティ(Density)
デンシティとは残響音の密度を設定できます。
値を大きくすれば残響音がなめらかに減衰していきます。
値を小さくすると残響音が極端に減衰していきます。
アーリーリフレクション(Early Reflection)
アーリーリフレクションは初期反射音を設定できます。
リバーブを使うときのルール
リバーブを使う際にはいくつかのルールがありますが、それらを守るかどうかはあなた次第です。
経験から言うと、リバーブを薄くかけるように心掛けるとバランスが取りやすくなります。
リバーブが音にかかると、豪華で魅力的に聞こえるため、ついつい過剰にかけてしまいがちですが、あまりにも多くのリバーブはミックス全体が重たくなり、特に低音(ベースなどの低周波数帯域)がぼやけてしまいます。
あと、録音中にリバーブをかけるのは避けましょう。
後からリバーブを取り除くのは非常に難しいからです。
楽曲に最適なリバーブサウンドを見つけることが何よりも重要です。
リバーブは楽曲に温かみや深み、そしてプロフェッショナルな品質と一貫性を与えてくれます。
常に「できるだけ薄くかける方が効果的」という点に留意してください。
リバーブの歴史
リバーブの歴史は古く、昔の曲でも人工的に作られたリバーブを使って録音されていました。今でさえ、プラグインエフェクトなど簡単に曲に追加してリバーブを加えることができますが、昔はさまざまなテクニックを用いてリバーブを追加していたのですね。
そんなリバーブの進化を見ていきましょう。
エコーチェンバー(エコールーム)

エコーチェンバーは、リバーブの原点とも言えるリバーブになります。
1940年頃から、エコーチェンバーという響きのいい部屋をスタジオに設置して、自然な響きを録音していました。
これがリバーブの原点になります。
エコーチェンバーでリバーブをどうやって録音するかというと、部屋(エコールーム)にスピーカーを置き、そのスピーカーから再生させた音をマイクで収音することでリバーブを得ていました。
スピーカーやマイクの位置や距離などを変更することで、リバーブの質感が変わりました。
有名なエコーチェンバーがあったスタジオは『アビーロード・スタジオ』になります。DTMをやっている方なら、一度は聞いたことがあるかもしれません。
プレートリバーブ

1950年代後半に開発されたのがプレートリバーブです。
プレートリバーブは鉄板を振動させて共鳴させることで、美しいリバーブサウンドを出します。
現在でも、プレートリバーブはさまざまなパートで使われている、馴染みの深いリバーブになります。
特にヴォーカルにリバーブを加えるのであれば、このプレートリバーブは相性がよく、美しいヴォーカルサウンドを作ることができます。
プレートリバーブの元祖が『EMT140』になります。
スプリングリバーブ

1970年代に生まれたスプリングリバーブは、バネを使ってリバーブを生み出す、大変画期的なリバーブです。
バネのリバーブなんて音がいいのか?と思われるかもしれませんが、スプリングリバーブはクオリティの高いリバーブが得られるため、生楽器にはもちろん、歌にもよく合うリバーブとなっています。
ギターアンプにも、このスプリングリバーブなどが定番となっているのです。
デジタルリバーブ

1970年代後半には、デジタルリバーブが台頭(たいとう)してきました。
このデジタルの発展によってゲートリバーブなどのサウンドが生まれることになりました。
1980年代前半に入ると、技術の進歩でデジタルリバーブもかなり進化してきます。
この頃からDSPという音声信号をデジタル信号に変換し、リアルなエフェクトを作る技術が出てきて、デジタルリバーブに搭載されるようになりました。
DSPデジタルリバーブで有名なのが『レキシコン480L』になります。『レキシコン』は抜群の透明感を与えてくれるリバーブで、現在でも『レキシコン』をモデリングしたエフェクト・プラグインは、さまざまな会社から発売されています。
時が流れ、現在では上記のリバーブを再現したプラグイン・エフェクトがさまざまな形として発売されています。
GarageBand リバーブの基礎知識まとめ
リバーブを習得すると、音を自在に操り、その場にいるかのような臨場感あふれる音にできます。
ここで勉強したリバーブの使い方を何回も確認し、自身の楽曲をハリウッド映画の音楽のようにして下さい。
そしてこう言うのです。
『リバーブを制するものは世界を制する』と。
それではまた。
後書き(GarageBandエフェクト)
GarageBandでのリバーブエフェクトを詳しく知りたい方は下記をみて下さい。
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