電子ドラムとは
ドラムセットを選ぶときに、皆さんはどういった基準で選んでいますか?
自分の好きなメーカーで選ぶ人もいれば、価格が安いから購入を決める人もいるでしょう。
ドラムセットとは、バスドラムやスネア、タムやシンバルなどが一つになった楽器の総称で、大きく分けて『アコースティックドラム』と『電子ドラム』に分かれます。
大きいものから、折り畳めるもの、子供用ドラムなどさまざまな種類のドラムがあります。
また、住宅事情などがあり、家の中で演奏するのが難しい人などは電子ドラムの購入を考えている人もいるのではないでしょうか。
今回は、この電子ドラムについて解説していきます。
ドラムの種類
ペダル式の電子ドラムセット
電子ドラムは、各パッドを叩いたときに、その信号を電気信号に変換して音を出します。住宅事情でアコースティックドラムが叩けない人には、この電子ドラムを購入する以外ドラムを叩く術がありません。
とは言うものの、叩いた音が全く出ないかというとそうではなく、やはり少しの音は出ます。
ゴムパッドをスティックで叩くとわかりますが、「コツンコツン」という音が響きますので、その音も出せない人はDAW付属のドラム音源を使ってドラムを演奏することになるでしょう。
演奏できる表現は、アコースティックに及ばないものの、近い表現ができる電子ドラムも発売されてきています。
どちらを購入するにしても、とりあえず叩かないと上手くなりませんので、自分にあったドラムセットを購入してください。
また、ドラムのキックですが、ペダル式のものと本格的なキックペダルのものがありますが、個人的には本格的なキックペダルを選ぶようにすると良いでしょう。
理由は、さまざまなキックの奏法があるので、スタジオなどでアコースティックドラムを叩くときには同じ感じでキックを演奏することができるからです。
ペダル型のキックでは、少し踏み込んだだけでも音がなるので、上手くなったと勘違いしやすいものです。
それを避けるためにもキックペダルは本格的なものを選ぶようにしましょう。
電子ドラムセットの選び方
どのようなジャンルのドラムを叩きたいか
電子ドラムを選ぶ上で、一番重要になってくるのがアコースティックドラムでは出せない音を使いたいか?ということになります。
電子ドラムの利点は、さまざまな音色を出すことができるので、演奏の幅が広がるのはもちろんのこと、音楽ジャンルに合った音色を選べることも最大の利点となるでしょう。
とにかく、アコースティックドラムでは鳴らせない音で勝負していきましょう。
材質で選ぶ
ドラムセットにはさまざまな材質の木材やパッドが使われています。
自分の環境や、演奏したい音などを考えて選ぶようにしましょう。
自分の好きなアーティストが使っているドラムセットでも良いのではないでしょうか。
材質は主に下記の種類があります。
メープル
メープルはドラムやスティックに一般的によく使われている材質になります。
低域から高域まで、まんべんなく音が出るのでバランスの良い明るめの音を奏でることができるでしょう。
オーク
オークは、音抜けが良く硬くて重いサウンドを奏でることができます。
パワー感のある演奏をするのには選択の一つに入れておいても良いでしょう。
バーチ
バーチもアコースティックドラムによく使用されています。メイプルよりは太めの音になるのが特徴で中低音域のサウンドが特徴になります。
ロックなどにもよく合う材質になります。ただ、価格が少し高いのが難点です。
マホガニー
マホガニーは、明るく軽いサウンドを奏でるのが特徴になります。
長くドラムの材質に使用されていて、昔からドラマーに愛されている木材でもあります。
安価で購入しやすくよく見る材質になります。
メッシュパッド
電子ドラムではメッシュパッドが使われているドラムセットがあります。生ドラムでの打感を再現したい方にはこのタイプを選ぶのが良いいでしょう。
叩いた時の跳ね返りなどはアコースティックドラムに近いので、アコースティックドラムを叩いたときにも違和感なく叩けるのではないでしょうか。
シリコンパッド
シリコンパッドは、メッシュパッドよりも生ドラムに近い感覚で叩ける素材になります。
メッシュパッド同様に、アコースティックドラムのような跳ね返りでの練習をしたい方はシリコンパッドを選びましょう。
ゴムパッド
安価な電子ドラムに採用されている素材として、ゴムパッドがあります。
耐久性に優れていて、長く使うことができるので費用を抑えることができるでしょう。
ただ、上のメッシュパッドやシリコンパッドと比べると、生ドラムの打感を求めると劣ります。
インチ数で選ぶ
ドラムセットのインチ数は、機種ごとにまちまちで、小さめのサイズから本物の生ドラムと同じような作りのサイズまで幅が広いのが現状です。
生ドラムと同じような見た目や大きさを選ぶことで、電子ドラムを叩いていても生ドラムのカッコ良さを味わえるなど、テンションが上がりますよね。
最近では、バスドラムも同じ大きさのものもラインナップされているので、見た目にもこだわりたい人は、それらの商品を検討してみるのも良いでしょう。
ちなみに1インチ2.54cmになるので、参考にしてみてください。
キックペダルで選ぶ
キックペダルも重要な要素になってきます。
安価なキックペダルでは跳ね返りが十分ではなく、踏み心地も硬いため、足が疲れてしまいます。
また、キックペダルの演奏にも制限がかかってくるので、自分に合ったキックペダルを選ぶのは慎重に行いたいものです。
一つのペダルで演奏するのか、ツインペダルで演奏するのかも大きな選ぶ要素となるので、予算や演奏スタイルを考えて購入しましょう。
電子ドラムでは、スイッチ型のペダルもありますが、スイッチ型のペダルで練習するのは、あまりおすすめはできません。軽く踏んでもしっかりとした音が鳴るので、電子ドラムで上手く音が鳴らせたとしても、生ドラム(アコースティックドラム)を演奏すると全然音が出なかった!などと言ったことが起こります。
「電子ドラムだけしか使わない!」と言う方は、スイッチ型ペダルでも良いでしょう。
スイッチ型のペダルでは、すべり止め下に敷いておくか、つけることをおすすめします。
ペダルを踏んでいるとずれてくるので、とてもやりにくいためです。
メーカーで選ぶ
ローランド
ローランド株式会社は1972年に設立し、静岡県に本社を構える電子機器、電子楽器およびソフトウェアの製造販売を手がけている会社になります。
電子ドラムの『Vドラム』シリーズが有名で、高価なものでは70万円を超えるほどのプロ用電子ドラムを販売しています。
TD-27KV
TD-27KVは、TD-50フラッグシップ・モデル(最高峰)の高い表現力を譲り備えた音源『TD-27』を採用したコンパクトな電子ドラムセットになります。
ローランドの独自のデジタル技術で豊かな表現力を奏でることができ、生ドラムに近いサウンドを提供します。
VAD506
VAD506は、アコースティックドラムの存在感ある形をそのままに、スネアの打感やキックのコントロールなど、本物に近い最高の電子ドラムになります。
TD -27モジュールを装備し、700以上の音色を搭載しているため、アーティストにあった音作りが可能になります。
ヤマハ
国内外のミュージシャン、エンジニアから圧倒的支持を誇るYAMAHAは、「音・音楽」に関する様々なニーズに応え、「感動」を届ける世界最大の音響・楽器メーカーです。
1900年、国産第1号のピアノを世に送り出して以来、エレキギター、アコギ、ドラム、ベース、管弦打楽器、更に先進のデジタル楽器、プロユースのスピーカー、パワーアンプ、ミキシングコンソールなどのPA機器やDTMソフトに至るまでを幅広く手がけています。
高い技術力と音づくりへの変わらぬ情熱が生みだす製品群は、世代やジャンルを問わず愛され続けています。
DTX6K-XFS
コンパクトな構成でもパワフルな音源で迫力あるサウンドを奏でます。
フラッグシップモデルのDTX -PROモジュールを搭載しているため、直感的なサウンドメイキングが可能となります。
【セット内容】
モジュール:DTX-PRO
スネア :8″DTX-PAD XP80 / 3 Zone
タム1:7″ラバーパッド TP70 / 1 Zone
タム2:7″ラバーパッド TP70 / 1 Zone
フロアタム:7″ラバーパッド TP70 / 1 Zone
キック :5″ラバーパッド KP65
ハイハット:10″パッド HH65コントローラー
クラッシュ1:10″パッド ※チョーク機能付き
ライド :13″パッド PCY135 / 3 Zone
ラック:DTX6Kラック
フットペダル:FP6110Aシングルフットペダル、ベルトドライブ
ドラムスツール:DS550U
DTX 8K -Mesh REAL WOOD
メッシュヘッド仕様の電子ドラムDTX 8K -Meshは、フラッグシップモデルで使われているサウンドエンジンと同じDTX -PROモジュールを搭載し、バーチ材のシェルが美しいパッドを装備しています。
スタジオでサンプリングされた本物のサウンドを奏で、丈夫な作りと繊細さを兼ね備えた電子ドラムとなります。
【セット内容】
ドラムトリガーモジュール:DTX-PRO
スネア :XP125SD-M(12インチ)メッシュヘッド / 2ゾーン
タム1:XP105T-M(10インチ)メッシュヘッド / 2ゾーン
タム2:XP105T-M(10インチ)メッシュヘッド / 2ゾーン
フロアタム:XP105T-M(10インチ)メッシュヘッド / 2ゾーン
キック:KP90(7.5インチ)ラバーヘッド / 3層クッション構造
ハイハット:RHH135(13インチ)/ 2ゾーン
クラッシュ1:PCY135(13インチ)/ 3ゾーン
クラッシュ2:PCY135(13インチ)/ 3ゾーン
ライド:PCY155(15インチ)/ 3ゾーン
ハイハットスタンド:HS650A
スネアスタンド:SS662
ラックシステム:RS8
パール
ドラマをやっている人なら一度はどこかで聞いたことのあるドラムメーカーPEARL(パール)。
プレイヤーを魅了する卓越されたデザインや、スネアやタム、バスドラを叩いたときのクオリティは一級品です。
ドラムだけではなく、パーカッションやフルートなども手掛ける会社となっています。
細部まで徹底的にこだわり、音のクオリティにもこだわっているため、自分が求めている理想の音を追求できます。
常に進化を遂げているのもPearlです。
電子ドラムのEM-53HB/SETは、細部の音までを再現することができると定評があります。
EM -53HB
パールのEM -53HBは、電子ドラムとは思えないほどの生に近い打感で、アコースティックドラムを叩いているかのような繊細なニュアンスまでも再現しています。
スティックのわずかな違いを読み取り、細かな音までを再現できるため、さまざまな演奏を楽しめます。
値段はそこそこしますが、一生使える電子ドラムとなること間違い無いでしょう。
EM-53T
こちらはキックパッドを採用したスペースを取らないサイズの電子ドラムとなります。
部屋のスペースを確保できないけど、パールを使いたいという方には選択の余地はあるのでは無いでしょうか。
打感は53HBで説明した通り、細かな演奏もしっかりと再現してくれます。
ATV(エーティーヴイ)
ATVは2013年に設立された新しい会社になります。
ドラムパーカッションや電子ドラム、ビデオ関連などの商品を取り扱っていて、コストパフォーマンスに優れた商品を提供しています。
EXS-5
EXS-5は、リアルなドラムサウンドを鳴らすことができ、アコースティックドラムを叩いているような打感で演奏することができます。
2層メッシュヘッドを採用しているので、演奏のニュアンスを広げることができ、繊細なゴーストノートまでを正確に鳴らすことも可能になっています。
トリガーモジュール:xD3
キックドラム:13インチ
スネアドラム:13インチ
タム:10インチ x2
フロアタム:13インチ
ハイハット:14インチ
クラッシュシンバル:14インチ x2
ライドシンバル:16インチ
※ ドラムキー付属
※ キックペダル、ハイハットスタンド、スローン別売
aDrums
aDrumsは、プレーヤーの演奏表現を高めるために、楽器のサイズとサウンドの一致性に重点を置いた電子ドラムです。キックには18″、スネアには13″、ハイハットには14″、そしてライドシンバルには18″という絶妙なサイズを採用しています。
これにより、アコースティックドラムの打感や距離感を再現しつつ、家庭やスタジオで使いやすいビジュアルを提供しています。
特に、キックやフロアタムには十分なデプスが与えられ、ソリッドで重厚な低音を演出します。
従来の電子ドラムのようにダイナミクスの幅を制限する必要がなくなりました。
マルチセンサーを採用することで、打面の感度を均一化し、ピアニッシモからフォルテッシモまで自由な表現が可能です。
これにより、アコースティックドラムに並ぶ大きなダイナミクスを自在にコントロールし、演奏者の個性を引き立てるグルーヴを生み出します。
サイドスティックの演奏も快適に行えます。新しく開発された固有振動数によるメイプル材のサイドリムは、木の打感触とサイドスティックサウンドを見事にマッチさせ、演奏性を向上させます。
また、シンバルも全方位に自然な揺れを実現する新設計のピボットにより、アコースティックシンバルのような演奏感を追求し、静音性にも優れています。
ハイハットは非接触式のセンサーによって高い精度のセンシングを実現し、微細なコントロールが可能です。
aD5のハイハットコントロール・アルゴリズムも新しいセンサーに最適化され、さらに表現力と正確さが向上しています。
キックは安定感と高速な発音を両立するための緩衝構造により、ソリッドなフィールと高速なビートの演奏が可能です。18″シェルと大型のスパーによって得られる安定感も心地よい演奏体験を提供します。
また、ツインペダルを使用したハードな連打にも安定したセンシングと演奏性が発揮されます。
デザイン面でもこだわりがあり、全てのドラムはバーチウッドシェルで製作され、シンプルかつ飽きのこないデザインのシンバルやハイハット、堅牢な三脚スタンドがドラムらしさを強調します。
aD5は進化を続けるドラム音源であり、高速かつダイナミックなハイレゾ音源、主要メーカーのパッド対応、インディビジュアルMIDI機能など、新しいコンセプトを取り入れています。
スタジオの空気感まで入念にレコーディングされた名器の響きを再現し、演奏の幅を広げます。
さらにATVサウンドストアでは、多彩な名器の追加インストが用意されています。
自由にインストを追加して、あなただけのオリジナルなドラムセットを構築することができます。
タムが追加されたバージョンです。
ALESIS(アレシス)
アレシスは1980年代に設立され、電子ドラムや電子楽器、ドラムアンプ、オーディオ
コンパクトな電子ドラムなど初心者にはコストを低くおさえ練習することができるので、初めの電子ドラムにはピッタリでしょう。
Debut kit
ドラムを触ったことがないけど試しに使ってみたい方や、電子ドラム入門したい方などは、電子ドラムの中でも価格がおさえられているDebut kitを選ぶという選択肢もあります。
上位機種に比べて音源の数や打感の質などは劣りますが、どんなものなのか知りたい方は一度叩いて見るのも良いかもしれません。
本格的なドラムを練習したい方は、もう少し上の機種を選択することをおすすめします。やはり、値段相応のパフォーマンスになりますので。
Nitro Mesh kit
スネアやタムなどがメッシュ構造になった電子ドラムキットになります。
Surge Mesh kit
PLAYTECH(プレイテック)
プレイテックはサウンドハウスのプライベートブランドになり、コストパフォーマンスに優れた製品を取り扱っている会社になります。
2万円台から購入できるので、初心者でも安心して電子ドラムに触れることができるでしょう。
PDSシリーズ
PDSシリーズでは、他社の電子ドラムに比べてコストが安いのが特徴になります。
安いからといって音色や商品自体に欠点があるのか?と疑問に思われるかもしれませんが、他社にも引けを取らない出来で、違和感なく使うことができるでしょう。
フラッグシップモデル(最高ランクの機種)では、見た目がアコースティックドラムのような外観をしているため、電子ドラムとは思えない迫力ある演奏を可能にします。
演奏表現もリムショットから始まり多彩な表現が可能となっているので、様々な演奏に使用することが可能になります。
本体自体は結構大きめになりますので、部屋のサイズを考えて購入するようにしましょう。
PDS-150
PDS-150Ⅱ
PDS-250 Ⅱ
PDS-500
PDS-750
PDS-1000
おすすめドラムセットの選び方まとめ
いかがでしたでしょうか?
探していたドラムセットは見つかりましたか?
住宅事情を考慮すれば、電子ドラムという選択肢があります。
Pearlなどが出している電子ドラムは、生ドラムに近い打感やサウンドを体感することができるので、考えてみる価値はあるかもしれません。
一度楽器店で叩いてみてから選んでみるのも一つの方法かと思います。
それではまた。
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