はじめに
『音』とは何なのでしょうか? 私たちが普段生活をしているときに聞こえる『音』を不思議に感じる時があったので、今回はこのことについて。
何気なく生活している中で、ふと、何が『音』の元になっているのか?またなぜ聞こえているのか?と言うことに疑問を抱いていました。
そもそも『音』と言うのは、物体が振動することで空気を押し出し、空気に圧力差が生じることで、圧力が高いところから低いところに波のように動きます。これを『音波』といいます。
振動して音を発する物体を『発音体』といいます。
この『音波』は、空気の振動、繊維やゴム、金属などあらゆる物質(発音体)で発生します。
その音波が人の耳に届きそれが音となって聞こえるわけです。
メガホンを例にとって音が伝わる様子を紹介します。
メガホンで声を出したときに、周囲の空気を押し空気中に波が発生します。この波が1回往復する間隔を『周期』といい、高い音は周期が短く、低い音は周期が長くなります。
音は気温が15度の時に、1秒間に340m進むと言われています。これをマッハ1と言います。
よくカミナリが鳴ったあとに、秒数を数えて距離を測ったものです。
余談になりますが、 音の進みよりも、光のスピードの方がはやいです。
光は、音の88倍のスピードで進みます。
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音波とは
規則正しい音波の波をサイン波(正弦波)と呼んでいます。
音波(サイン波)とは、先ほども解説したように、空気の振動が波になりそれが私たちの耳に届くことで音に変わります。
では、ここで疑問が生じるのですが、高い音や低い音はなぜ聞こえるかと言うことです。
それは、その波の形状により変わってくるのです。
高い音は波の周期が速く、振動の回数が多くなります。
逆に、低い音は波が緩やかになります。
この周期のことを周波数と言いますが、低い音の場合周波数の数値が低くなります。
また逆に高い音の場合、周波数は高くなります。
波長とは
波長とは、振動の始まりから振動が終わるまでの長さのことをいいます。これは、1サイクルの間に音波のすすむ距離と理解してください。
この波長が短いと周波数が高くなり、波長が長いと周波数は低くなります。
人が聞こえる周波数の範囲
人が聞こえる周波数の範囲は、一般的に、サイン波(正弦波)で20Hz〜20kHz(20000Hz)と言われています。つまりは、1秒間に20回振動する音から2万回振動する音をききわけられるということです。
人はこの周波数の中で音を感じているわけですね。
実際に、ピアノやギターなど弾くときに、音の違いを感じるのはその楽器が振動する波の数量、すなわち周波数が違うためです。
振動するものには、必ず音が発生します。
皆さんは、オクターブと言う言葉を聞いたことがあるでしょうか?
オクターブと周波数の関係は、1オクターブ上は2倍の周波数になり、1オクターブ下は1/2の周波数になります。
これも覚えておきましょう!
音楽制作で大事なこと
先ほど周波数と言いましたが、音楽をミキシングやマスタリングする上で、この周波数と言う言葉は知っておかなければいけないとても大切な知識になります。
いろいろな楽器を録音した場合、その楽器が持つ音色は、様々な周波数でできています。
それを、1つにまとめるときに周波数がぶつかってしまうと、音の波がぶつかり聞こえなくなる現象があるからです。
これを一般的には、『マスキング』といいます。
『マスキング』については別記事で紹介しますのでここではさらっと流してください。
音の3大要素
音には、音の大きさ、音程、音色があります。音楽の3大要素は(リズム、メロディー、ハーモニー)になります。
これが音の3大要素となります。これが組み合わさることにより、いろいろな音となって私たちが音の違いを感じることになります。
音の大きさ
一般的に、音の大きさは振動で表され、音の高さは波長で表すことができます。
音の大きさをみていきましょう。
音の大きさの単位は、dB『デシベル』で表現されます。
このデシベルの数値が大きいほど、人はうるさく感じるのです。大きな音を長時間聴いていると、聴力が損失する可能性がありますので、聴きすぎには注意しましょう。
ロックのライブなどに頻繁にいく人は、難聴になる可能性がありますので、耳を休める時間もつくってあげてくださいね。
音程
次に音程(音の高さ)とは、先程言った周波数になります。人はこの周波数の高い低いで、音程を感じることになります。
音楽の世界で基本となる音はA=440Hzになります。チューニングをする時もこのA=440Hzを基準にチューニングを行います。
ただ最近では、A=441Hzや442Hzでチューニングをする場合もありますが、ほとんどの基準は440Hzになっています。
話はそれましたが、音の高さを聞いたときに、ギターのA音(440Hz)とピアノのA音(440Hz)は同じ高さですが聞こえ方が違うと思います。
なぜでしょうか?
それは、音色に秘密があるのですね。それぞれの楽器で音色が違うために、同じ音でも聞こえ方が変わってくるんです。
音色
最後に音色ですが、音色は波の形状によって、人は音の違いを感じ取れるのです。
このことを理解するためには、先ほどのサイン波が関係してきます。サイン波は自然界には存在しない音になります。
人工的に作られた音ってことですね。つまりは、40Hzのサイン波は40Hzの音しか持っていないのです。これを『純音』といいます。
一方で、自然界に存在する音はいろんな周波数の音を含んでいます。
その音の中で、基準となる音が(基音)といい、それ以外の構成音が(倍音)となり、この基音と倍音が合わさることで楽器特有の音が出ているわけです。
ギターの音も、ピアノの音もこの構成音(倍音)が違うため、楽器特有の音色が味わえるわけなんですね。
一般的に言われているのが、基音の2倍、4倍などの偶数倍音はやわらかく、やさしく聞こえるのに対し、3倍や5倍などの奇数倍音はうるさく聞こえます。
なので偶数の倍音が多いか、奇数の倍音が多いかで大体の音色が変わってくるということです。
音についてのまとめ
今回は音について考えてみました。
音は普段から何気なく聞いていますが、とっても奥が深いのです。
しかし、音楽制作をしない人なら何も考えなくても良いのですが、私たちのように、音楽を扱い、音楽を制作する人にとっては、この音と言うのはむちゃくちゃ大事になってくるんです。
音の3大要素は、必ず必要になってくる知識となりますので、また別の記事でも詳しく解説していきたいと思っています。
人は、高齢になればなるほど高音域が聞こえにくくなってきます。
これは人の耳も老化していくからです。
少し寂しい感じがしますが、仕方ないことなんですね。
それではまた。
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