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周波数とは

はじめに周波数とは、1秒間に繰り返される波の数になります。1秒間に20回の波がある場合は、20Hzということになります。
キックならキックの周波数、ピアノならピアノの周波数というように、楽器ごとに周波数が決まっています。
ただ、キックでも使うキックの音によって若干周波数が違いますが、芯の音の周波数は同じになります。
ここからは、各楽器別の周波数を見ていきたいと思います。
キックの周波数
まずはドラムキックの周波数から見ていきます。
キックの周波数は、下は30Hzあたりから上は10 kHzあたりまで出る楽器になります。

キックの役割は、ベースと一緒になり曲の低音部分を支え、グルーブを作っていくのがメインになります。
ミックスの中でキックドラムを適切に表現するためには、サブ、ローミッド、アタックの3つ要素が必要です。
これから、ミックスに合わせてキックドラムを適切にイコライジングするステップをご紹介します。
10Hz〜40Hz

20hz以下と10khz以上をバッサリ切ります。
ミックス時には邪魔になる帯域になるためです。
また、この帯域を含めて40Hzあたりより下の帯域は超低域と呼ばれる帯域で、人間の耳では「音」として捉えにくい帯域になります。
そのくせレベルは大きく、音圧をかせぎたいときに邪魔になったりするのでハイパスでカットしてしまうのが一般的になりますね。
ただし、40~60Hzあたりは音にはなってなくてもキックから感じる迫力?圧力?風圧みたいなのを左右したりする部分でもあるので、どこからカットするかは慎重に見極めることがひつようになります。
カットし始める周波数を左右に動かしながら、キックとしての美味しい部分を削ってしまわないギリギリのラインを探っていきましょう!
また、ハイパスで低域をガッツリ削ってあえて重量感を感じない軽めのキックに仕上げることもできます。
ここは自身の楽曲にあった音にして下さい。
40Hz〜160Hz

40Hz~160Hz重量感を感じる帯域。 この帯域をコントロールすることで、重いキックにしたり、軽いキックにしたりすることが出来る。
キックドラムが胸に響くような強烈なパンチ感を得るためには、通常40hzから100hzの間にある基本周波数を強調する必要があります。
キックの周波数は、大きい音で聞くと体感的に感じる部分が60Hz近辺、通常の低域の迫力の部分は100Hz近辺になります。
160Hz〜500Hz

中低域の200Hz~500Hz辺りはカットしてやると、音にしまりがでてきますが、あまりやりすぎると音量感がなくなってしまいます。
また、200Hz~600Hz厚み、温かみがある帯域です。
40~160Hzと同様に量感を感じる部分になりますが上げ過ぎるとこもった感じにもなります。
また、ベースやギター、ボーカルのオイシイ部分とカブる帯域でもあるので非常に扱いが難しい帯域です。
200Hz付近は削ってベースに譲りましょう! 300Hz付近は上げておきます。 500Hz付近はボーカルやギターは削るので上げておきます。
こういった具合に、他のパートのことを考えながらお互いが聴きやすい状態にしていかなければならない帯域になります。
600Hz~900Hz

600hz~900hz辺りを強めにカットしてやるといい感じになりやすいです。
この帯域には胴鳴りや余韻、空気感が含まれる帯域になります。
鳴りを聴かせたい場合はここをブースト、逆にタイトに仕上げたい場合はカットするとスッキリします。
1kHz~10kHz

1kHz近辺は余りいじらないことが多いんですが、ブーストすると『皮の音』を強調することができます。ドラムヘッド(皮)が振動する音をブーストさせるとヘッドの響きが強調されてゆるい雰囲気に、カットするとタイトな雰囲気になります。
4kHz近辺の音は張りに影響する部分になります。ここをブーストするとかなりヌケが良くなりますが、汚い音にもなりやすい帯域です。
また、4kHz以降あたりになってくるとアタックの要素も混じってきます。
4kHz~6kHz この帯域にはアタック感の「ベチッ!」っという固めの音が含まれます。
ここをブーストさせつつ胴鳴りやヘッドの震えをカットしていくと、ハードロックでよく聴くようなアタック感の強いキックになっていきます。
また、キックは低域中心のパートですが、この帯域を上手に混ぜ合わせることでオケに埋もれないキックに仕上げることが出来ます。
6kHz~10kHz アタックより少し高めのこの帯域にはビーターが皮に当たる「バチッ!」「ビタン!」という音が含まれます。
この音をアタック音にどのくらい混ぜ合わせるかでアタック感を調整することができます。
8kHz近辺の周波数をいじると今っぽい音になりますね。
高域は8kHz付近をブーストするだけでよいことも多いです。
それから、数値は素材によって多少前後するため、必ず自分の耳で確かめて、調整するようにしてください。
EQで補正したい帯域の探し方
Qを狭めdBをブーストさせながらフリークエンシーを左右に動かして上記のポイントを探ってみましょう!
素材によっては上のような構成になっていない場合もありますが、そこまで大きな違いはないと思います。
このあたりのポイントを中心にEQ(イコライザー)でブースト/カットしてやることで音色を補正、かつオケの中でしっかり聴こえる状態になります。
キック周波数帯域のまとめ
いかがでしたでしょうか?
ここで紹介したことは、基本的な事柄ではありまますが、初心者の方にとっては重要なことであり、経験者の方にも再確認していただけたらと思います。
素材によってEQをする場所などは若干変わってきますが、最終は自分の耳で確認し調整するようにしてください。
それではミックスの準備を!!
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