はじめに
ディザリングって言われても、何のことか分からない。
そういう方が結構いるのではないでしょうか?
今回は、デジタルオーディオの基本とかなり深い関係があるディザリングについて、ひもといていきましょう!
『何をどうするの』『なぜするのか』をしっかりと理解すれば、ディザリングの使い方で心配する必要はなくなるでしょう。
ディザリングとは

ディザリングは、高解像度のデータを、低解像度に変換する時に、どうしてもデータが劣化してしまいます。
そこにノイズを加えることで、劣化が緩和し、低解像度になっても、元のデータに近い形にしてくれる処理のことを言います。
ここで、ノイズって音楽にとっては悪者ではないの?って思われたかもしれませんが、このディザリングで処理をするノイズは、正義の味方です。
正義の味方なら、ディザリングを何度もして、正義ノイズをいっぱい加えれば良いんじゃない?って声が聞こえてきそうですが、ディザリングは基本的に最終の解像度変換時(ダウンサンプリング)に1回のみ行うようにしてください。
あくまでもノイズですので、何回も処理していたら音質が悪くなるからです。
注意しないといけないのが、マスタリング用のプラグインです。
マスタリング 用のプラグインにディザリング機能が付いている場合があります。
もし、これを使う場合は、DAW側のディザリングはOFFにする必要があります。
でないと、二重にディザリングが掛けられることになってしまいます。これは危険です。
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ディザリングの使い方
それでは、ディザリングの使い方を紹介していきます。
その1。
必要が無い限り、ファイルタイプは変更しない。
これは、例になりますが、48kHz、24bitで録音したデータは最後の最後まで48kHz、24bitを変更しないでください。
最終CDなどに解像度を落とす時にディザリングを行います。(CDは44.1kHz、16bitのため)
その2。
32bit floatファイルを書き出す事ができればディザリングはしなくていい。
マスタリングのためにミックスファイルを送信する場合、32bit floatファイルを書き出すことができればディザリングしないでください。
この場合、マスタリングの時にディザリングをおこないます。
以上の事を守れば、ディザリングについては失敗する事はないでしょう。
ディザリングの種類
Logic Pro などでディザリングをする場合は、POWr #1、POWr #2、POWr #3、UV22HRがありますが、全て音質を確認して、自分にあったディザリングを行なってください。ディザリングしない方がいい場合もありますので。
32-bit float。またややこしい名前が出てきましたね。
これもまた、『32bit-floatとは』で解説致します。
Logic Pro ディザリングまとめ
今回はディザリングについて解説して来ました。
ダウンコンバートする時には、必須のテクニックになりますので、ぜひ覚えておいて下さい。
ディザリングは一度だけ最終のマスタリング時に適用するということも念頭に置いて使って行ってくださいね。まだまだ沢山覚えることがありますので、ぜひ記事をいろいろ読み、テクニックを習得していって下さい。
それではまた。
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