Pan Law(パンロウ)について

Pan Law(パンロウ)をしってますか?

みなさんは、Pan Law(パンロウ)をご存知でしょうか?

Pan Law(パンロウ)を使うことで、ミックスやマスタリング が、もう1段階レベルアップするかもしれません。

今回は、Pan Law(パンロウ)について解説していきます。

ぜひ理解して設定し、楽曲制作に取り込んでみてはいかがでしょうか。

Pan Law(パンロウ)とは?

それでは、Pan Law(パンロウ)とは何か?

どう言ったことができるのか?

Pan Lawとは、パンニングに関しての決まり事になります。

パンニングは、左や右にパン位置を振った場合、ステレオスピーカーの片方だけ音が鳴る様になります。

また、パン位置をセンターに持ってきた場合、センターに定位した音は両方のスピーカーで音が鳴ります。

そのため、片方のスピーカーで音を鳴らした場合とセンターで音を鳴らした場合の時に、同じレベルの音を鳴らすと、センターで鳴らした音の方が大きく聴こえてしまいます。

この音量の誤差をなるべく均等に聴こえる様にしよう!と言うのが、Pan Lawを設定し、補正をかける事が最大の目的になるのです。

Logic ProなどのDAWは、そう言った補正をかけれる様に、あらかじめ設定出来る様になっています。

一般的には、0dB、マイナス3dB、マイナス6dBなどの補正をかけれる様になっています。

Logic Proでは、マイナス4.5dBなどもあります。

例えば、マイナス6dBに設定した場合には、センターの音量レベルを、左右に振った音量レベルに比べて−6dB下げる事ができます。

Logic ProでのPan Law設定

それでは、Logic ProでのPan Law設定のやり方をみていきましょう。

Logic Proを立ち上げて、画面上のメニューから『ファイル』を選択します。

その中のプロジェクト設定を選び、『オーディオ』を選択します。

オーディオの中には、Pna Lawという項目があり、ここで補正を入れることができます。

Logicの補正では0dBからマイナス6dB補正まで選べるようになっています。

以下、各補正の説明をいたします。

0dB

ボリュームは変更されず、補正もされません。このモードにすると、信号をセンターにパンすると、右いっぱいにパンを振り切ったときや左いっぱいに振り切ったときよりも、音が大きく聞こえます。

マイナス3dB

フルスケール信号(デジタルで表現できる最大の値)をセンターにパンニングしたときに、マイナス3dB音量が減衰されます。

フルスケールは(FS)と書かれ、0dBFSがデジタルでは最大表現できる値になります。

メーターで0dBを超えると赤く点灯し信号のクリッピングを知らせてくれるメーターがほとんどです。

マイナス3dB補正

フルスケールでセンターにパンニングしたときに、0dBになり、左右いっぱいにパンニングしたときにはプラス3dBされます。

マイナス4.5dB

フルスケールでセンターにパンニングしたときに、マイナス4.5dB減衰されます。

マイナス4.5dB補正

センターのパンニングでは0dBになり、左右にパンニングしたときにはプラス4.5dB増幅されます。

マイナス6dB

フルスケール信号をセンターにパンニングしたときに、マイナス6dB減衰されます。

マイナス6dB補正

フルスケール信号をセンターにパンニングしたときに、0dBになります。

左右いっぱいにパンニングしたときにはプラス6dB増幅されます。

上記の補正をステレオ・バランス・コントロールに適用するには、『Pan Law補正をステレオバランサに適用』を選択します。

ステレオ・バランス・コントロールは、トラックフェーダの上にあるパン位置を調整するツマミになります。

パンニングについて知りたい方は、『パンニングとテクニック』を参照してください。

Pan Lawのまとめ

今回はPan Lawを見てきました。

設定方法も簡単ですぐに使うことができるので、ステレオイメージを突き詰めていきたい方は、ぜひ使ってみてください。

センターの音とサイドの音を調整し、より良い音楽制作を頑張ってくださいね。

それではまた。