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Fuzz-Wah(ファズ・ワウ)とは
Fuzz-Wah(ファズ・ワウ)は、GarageBandで無料で使用できるコンプレッションやファズのディストーションエフェクトを加えながら、クラシックなワウエフェクトをエミュレートします。
ギターをやっている方はお馴染みのエフェクト、『ワウワウ』を一度は聞いたことがあると思いますが、この『Fuzz-Wah』も音の響きであるワウワウに由来しています。
GarageBandに含まれる「Fuzz-Wah」というエフェクトは、ファズとワウを組み合わせたエフェクトです。
このエフェクトを使うことで、歪みの強いファズサウンドにワウフィルターの効果を加え、独特な音を出すことができます。
Fuzz-Wahエフェクトは、サウンドを変化させることで、音楽の表現力を豊かにすることができ、GarageBandを使って音楽制作をしている人にとっては、Fuzz-Wahエフェクトを使って、自分だけのオリジナルなサウンドを作り出すことも簡単にできるようになります。
『Fuzz-Wah』エフェクトは直列で動作し、一つのエフェクトの出力がエフェクトチェーン内の次のエフェクトの入力になります。
このGarageBandには、高度な各種エフェクトが標準で装備されているので、この『Fuzz-Wah』も使ってみてください。
それでは、Fuzz-Wah(ファズ・ワウ)の使い方について説明していきます。
そもそもファズって何?
「Fuzz」とは、ギターやベースなどの楽器の音を歪ませ、太く重厚なサウンドを出すエフェクトの一種です。一般的には「ファズ」と呼ばれます。
ファズの起源は、1960年代に遡ります。当時、機械的にトランジスタを結線することで発生させた不安定な歪みを利用して、楽器のサウンドを変える実験が行われました。
これがファズエフェクトの始まりとされています。
「Fuzz」という言葉は、「ぼやけた」「ふわふわした」という意味を持つ英語です。
このエフェクトが生み出す音が、クリアな音とは異なり、ふわっとした、もやっとしたサウンドになることから、この名前が付けられました。
日本語では、「ファズ」という言葉が定着しています。
ワウって何?
「Wah」とは、ギターやベースなどの楽器の音を変化させるエフェクトの一種で、ワウ・ペダルと呼ばれるフットスイッチで操作されます。
ワウペダルを踏むことで、音の高さを変えながらフィルタリングされた音が出力されるため、ワウワウという音が生じることから「ワウ」と呼ばれます。
Wahエフェクトの起源は、1960年代にトム・オーバートンが開発したCry Baby(クライベイビー)ワウペダルに遡ります。
当初はヴォーカル用のエフェクトとして設計されましたが、後にギターやベースにも応用されるようになりました。
「Wah」という言葉は、英語で「ワウ」「ワウワウ」という音を表す擬音語に由来します。
これは、エフェクトが生み出す音が、まるで「ワウワウ」と鳴っているように聞こえるためです。
現在では、ワウエフェクトは、ファンクやロックなど様々な音楽ジャンルで広く使われています。
Fuzz-Wah(ファズ・ワウ)の使い方
Fuzz-Wah(ファズ・ワウ)は、GarageBandに標準で搭載されているプラグイン・エフェクトです。
Fuzz-Wah(ファズ・ワウ)はフィルタ系の一種で、大変ユニークな機能をいくつも搭載しています。
このエフェクトは、しきい値というパラメータを使って入力信号を分析し使用します。
しきい値を上回る信号は、シンセサイザースタイルのADSRエンベロープまたはLFO(低周波オシレータ)をトリガ(超えることで発動)するために使われます。
Fuzz-Wah(ファズ・ワウ)を使うと、異なるフィルタ・タイプやスロープの選択や、レゾナンスの量の調整、力強いサウンドにするためのディストーション、オリジナルのドライな信号と処理済みの信号をミックスするなどの操作も可能です。
まずは、GarageBand付属のFuzz-Wah(ファズ・ワウ)を使いこなし、サウンドに変化をつけて楽曲に味をつけましょう。
開き方は、『Filter』→『Fuzz-Wah』で選択しプラグイン・エフェクトをセットします。
これでFuzz-Wahを設定できるようになりました。
それではFuzz-Wahの各パラメーターを一緒に確認していきます。
オン/オフ機能
Fuzz-Wahを適用するときは、ボタンを押し、『オン』にすると青く点灯します。もう一度押すとグレー色になりエフェクトがバイパス(停止)します。
どのエフェクトでも、この操作でオン・オフの切り替えが可能になるので、覚えておいてください。
ポップアップメニュー
ポップアップメニューを開くと、既存で設定されているテンプレートがたくさん入っています。
デフォルトボックスの下矢印を開くと、テンプレートの設定が開きます。
GarageBandなどのプラグインは、だいたいポップアップメニューの中にテンプレートが入っています。
このテンプレートは、プロがパラメータの設定を考え、そのテンプレートに合った音を作成してくれています。
テンプレートの中身を開けて、どのように設定されているかを確認することは、非常に重要で、パラメータをどのように設定すればいいのかが分かります。
いろいろ開いてみて、どのような設定がされているか確認してみると、新たな発見があるかもしれません。
あと、ポップアップメニューの中に詳細という項目がありますが、自分で作ったFuzz-Wahの設定を保存したり、読み込んだりすることができます。
Pedal Position(ペダル・ポジション)の設定
「Pedal Position(ペダル・ポジション)」は、ワウペダルなどのエフェクトにおいて、ワウ効果のかかる頻度帯域を調整するパラメーターです。
ペダルの位置によって、かかる頻度帯域を変更することができます。
Pedal Positionのパラメータを使うことで、エフェクトの音の変化を微調整することができます。
具体的には、ペダルの位置を下げることで、高い周波数領域にワウ効果をかけ、ペダルを上げることで、低い周波数領域にワウ効果をかけることができます。
例えば、ギターソロの部分で、高音域のノートを弾いたときに、ワウ効果を強調したい場合には、Pedal Positionの値を下げて、高い周波数領域にワウ効果をかけることができます。
逆に、低音域のノートを弾いたときには、Pedal Positionの値を上げて、低い周波数領域にワウ効果をかけることができます。
Pedal Positionのパラメータを上手に使うことで、より表現力豊かなサウンドを作り出すことができます。
ただし、過剰なワウ効果は聴き手にとって不快になる場合があるため、適度な量で使うようにしましょう。
Pedal Position(ペダル・ポジション)スライダーを左右にドラッグすることで、音の変化を変更することができます。
Pedal Position(ペダル・ポジション)スライダーを素早く左右にドラッグするとワウワウの効果を得ることができます。
次に紹介するAutoWah Depth(オートワウ・デプス)と共に使用すると、音の幅が広がりさまざまな音が作れるようになります。
オートメーションを設定し、自動化することで、特定の場所にこのワウワウエフェクトを追加することができるので、面白い作品が作れるでしょう。
オートメーションの設定方法は、『GarageBand オートメーションの使い方』を参考にしてください。
ワウを使用するときは、『Wah』のBOXにチェックを入れて使用してください。チェックが外れていると、スライダーを動かしても何も変化が起こりませんので。
AutoWah Depth(オートワウ・デプス)の設定
GarageBandのFazz-Wahエフェクトには、AutoWah Depth(オートワウ・デプス)というパラメータがあります。
このパラメータは、オートワウの深さを調整することができます。
オートワウは、自動的に動作するワウフィルターを制御するエフェクトであり、音量や音源の入力レベルに応じてワウフィルターの強度を自動的に調整します。
AutoWah Depthを調整することで、この自動制御されるワウフィルターの強度を調整することができます。
AutoWah Depthを増やすと、ワウフィルターの動作がより強くなり、ワウ効果が強くかかるようになります。
一方、AutoWah Depthを減らすと、ワウフィルターの動作が弱くなり、ワウ効果が薄くなるようになります。
Fazz-Wahエフェクトでは、このAutoWah Depthパラメータを調整することで、自動制御されるワウフィルターの深さを調整することができます。
これにより、演奏に合わせた適切なワウ効果を得ることができます。
例えば、オートワウエフェクトを使用してリズムギターのパートを演奏する場合には、AutoWah Depthを高く設定して、リズムに合わせたワウ効果を強めることができます。
一方、ソロパートで使用する場合には、AutoWah Depthを低く設定して、ワウ効果を控えめにし、音のバリエーションを出すことができます。
先ほどのペダル・ポジションと共に使うことをおすすめします。
Fuzz Gain(ファズ・ゲイン)パラメータ
Fuzz Gain(ファズ・ゲイン)パラメータを使うことで、ディストーションのレベルを設定することができます。
ゲインの設定は、0dB〜20dBまでの範囲で設定します。
Fuzz関係のスライダーをさわるときには、『Fuzz』BOXにチェックを入れて使用します。ここにチェックが入っていないと、何をしても変化がありませんので注意してください。
ファズとは、オーバードライブやディストーションと同様に、ギターやベースの音を歪ませるエフェクトの一種で、濃厚で荒々しい音を生み出します。
Fuzz Gainパラメータを調整することで、このファズの量を調整します。
例えば、ヘヴィメタルやハードロックの演奏で使用する場合には、Fuzz Gainを増やすと、エフェクトに加わるファズの量が増え、より荒々しく歪んだ音が生み出されます。
一方、Fuzz Gainを減らすと、ファズの量が減り、よりクリーンな音が生み出されるようになります。
Fazz-Wahエフェクトでは、このFuzz Gainパラメータを調整することで、ファズの量を調整することができるため、演奏に合わせた適切なファズの量を得ることが期待できるでしょう。
Fuzz Tone(ファズ・トーン)
このパラメータは、エフェクトに加えるファズの音質を調整することができます。
このFuzz Toneパラメータを調整することで、ファズの音質を調整することができます。
これにより、より個性的なサウンドを生み出すことができます。
例えば、より荒々しい音を求める場合には、Fuzz Toneを高い値(6000Hzから20000Hz)に設定すると、より攻撃的なファズの音質を得ることができ、明るく激しい音になります。
一方、より滑らかで柔らかい音を求める場合には、Fuzz Toneを低い値(200Hzから6000Hz)に設定すると、ファズの音質を滑らかにすることができ、温かい音になります。
Wah Mode(ワウ・モード)
Wah Mode(ワウ・モード)というパラメータは、ワウペダルの種類を選択することができます。
ワウペダルは、ギターやベースのサウンドを歪ませるエフェクトの一種で、ペダルを踏み込むことで、高音域が強調されたり、ミッドレンジが引き締められたりすることで、独特な音を生み出します。
Wah Modeは、ワウエフェクトのタイプを選択する項目になります。
上から解説していきます。
・Classic Wah(クラシック・ワウ)
Classic Wahは有名なワウペダルを参考にした設定になります。軽いピーク特性を持っているのがこのワウの特徴になります。
・Retro Wah(レトロ・ワウ)
ビンテージ・ワウを参考にした設定になります。
・Modern Wah(モダン・ワウ)、Opto Wah1,2
ディストーション・ワウペダルを参考にした設定になります。この下のOpto Wah1,2、も同じディストーション・ワウペダルを参考にしています。
・Resonant LP(レゾナンス・ローパスフィルター)
このモードにすると、ワウがローパスフィルタとして動作し、Pedal Position(ペダルの位置)を最小にすれば、低周波成分のみ通過させることができます。
・Resonant HP(レゾナンス・ハイパスフィルター)
このモードは先ほどのモードとは逆に、ワウがハイパスフィルタとして動作します。ペダルの位置を最大にすれば、高周波成分のみ通過させることができます。
・Peak(ピーク)
このモードは、ワウがベルフィルターとして動作します。
GarageBandで使えるおすすめプラグインを紹介しています。GarageBandだけでは困難な設定や、初心者が使うだけでプロ級の音が素早く作れるため大変便利なラインナップとなっています。
詳細は、GarageBandで使えるプラグインおすすめを確認してください。
Fuzz-Wah(ファズ・ワウ)の使い方まとめ
いかがでしたでしょうか。
フィルタ・エフェクトを使うことで、オーディオデータを特殊なフィルタで変更することができ、ユニークで面白い作品作りが可能になります。
フィルタには独特のパラメータが多数存在するため、使い方が複雑で初心者には分かりにくいと思いますが、使えるようになると、いろいろな音を自分で作れるようになります。
根気よく頑張って触ってみてください。
それではまた。
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