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はじめに
Logic Proは、Mac専用の音楽制作ソフトウェアで、様々な音楽制作に必要な機能を備えています。
その中でも、コンピングという機能は、録音された複数のテイクから最良の部分を組み合わせて一つのパーフェクトなテイクを作り上げることができる非常に便利な機能です。
コンピングを使うことで、演奏者が完璧な演奏をしていなくても、最終的なテイクを完成度高く仕上げることができます。
また、コンピングは、ボーカルや楽器の録音に限らず、任意の録音に対して使うことができます。
Logic Proでコンピングを行うためには、複数の録音テイクをまず取り込んでおく必要があります。
その後、テイクを組み合わせるためのコンピングエディタを開き、必要な部分を選択しながら、最終的なテイクを構築していきます。
Logic Proのコンピング機能は、非常に高度な機能であり、正確で細かい編集が必要です。
しかし、使い方を理解すれば、非常に便利で時間の節約にもなるため、音楽制作において欠かせない機能の一つです。
コンピングをすることのメリット
コンピングにはいくつかのメリットがあります。
まず一つ目は、録音したテイクの中から最良の部分を選択し、一つの完璧なテイクを作り上げることができる点です。
演奏者が完璧な演奏をしていなかったり、演奏中にミスがあった場合でも、複数のテイクを組み合わせることで、最終的なテイクを完成度高く仕上げることができます。
二つ目のメリットは、時間と手間を節約できる点です。
コンピングを行うことで、複数のテイクを再生し、最良の部分を選択する手間を省くことができます。
また、演奏者にとっても、何度も同じフレーズを録音する必要がなくなるため、時間を節約することができます。
三つ目のメリットは、柔軟性が高くなる点です。コンピングによって、必要な部分を選択し、自由に編集することができます。
例えば、あるテイクのボーカルが良く、別のテイクのギターが良いという場合には、両方のテイクから最良の部分を選択し、組み合わせることができます。
これらのメリットによって、コンピングは、音楽制作において欠かせない機能の一つとなっています。
コンピングのやり方
ヴォーカルコンピングとは、どういったことを言うのでしょうか?コンピングと聞いても、あまりパッとする人は少ないかもしれません。
コンピングを使うことで、編集のときに一番良い状態のトラックに生まれ変わらせることができるのです。
リスクの回避を行うとともに、ヴォーカルトラックを今以上に輝かせることも可能になります。
Logic Proでも、このコンピングはできるのか?また、どのように操作すればいいのか?
これから、Logic Proでのヴォーカルコンピングについて見ていきます。
Logic Proでコンピングを使うにようにする設定
ヴォーカルコンピングとは何ですか?
ヴォーカルコンピングとは、ヴォーカルを複数テイク録音し、2つ以上のテイクのパートを組み合わせて、良いとこ取りをし、最適なヴォーカルトラックを作成することです。
コンピングはヴォーカルに限定されず、多くの楽器(ギターやベースなど)にもコンピングできますが、録音時にヴォーカルに対してコンピングを説明されることがよくあります。
ヴォーカルコンピングは、録音された音楽、特にポップミュージックを代表して良く普及しています。
すべてのトラックを適切に処理(波形を適切に処理)して、1つのまとまったヴォーカルコンピングが不可欠になってくるのです。
なぜボーカルコンピングが必要なのか?
では、なぜヴォーカルコンピングが必要になってくるのでしょうか?
それは、ほぼ完璧なテイクを一発で録音することは、ほぼ不可能に近いからです。人間ですからミスをしてしまいます。
ミスをしてしまうと、ヴォーカルを最初から録音し直す必要がでてきます。
このミスをしたテイクに、絶対に録音できない最高の歌が録音できていた場合は、二度とその歌を録音することはできなくなります。
また、ヴォーカルテイクを編集していくなかで、間違えて破壊編集(二度と戻すことができない編集)をしてしまうと、後日録音のやり直しをしないといけなくなります。
すぐに録音できる場所ならいいですが、遠距離で録音することができない場合もあります。
このようにヴォーカルコンピングは、さまざまなリスクを軽減し、保険の意味もかねて、最良のテイクを素早く簡単に作ることができるテクニックの一つになります。
ヴォーカルコンピングについて、なんとなく理解できたのではないでしょうか。
コンピング手順
それでは、Logic Proでボーカルコンピングを行う方法を見てみましょう。
ステップ1:プロジェクトを開く
まずは、プロジェクトを開きます。
新しいプロジェクトを開始するには、新規作成をし、既存のプロジェクトをロードするには、『既存プロジェクトを開く』を選びます。
ここで注意すべき点があります。
既存のプロジェクトをロードする場合、以前に録音したヴォーカルテイクの音量と、これから録音するヴォーカルテイクの音量を同じに設定し、録音する必要があります。
マイクの距離や、ポップガードの位置、マイクの設置場合などでも、ヴォーカルテイクの聞こえ方が変わってきます。
したがって、コンプする場合は、以前に録音した環境や設定を合わせるか、それが難しい場合は、新しく録音することをおすすめします。
ステップ2:サイクル録音の設定
次に、サイクル録音の設定をします。
サイクル録音とは、同じ範囲のエリアをリアルタイムに何度も録音する方法です。
例えば、Aメロを繰り返し録音し、ベストなテイクが録音できるまで繰り返し録音します。
こうすることで、ヴォーカルコンピングが素早くでき、簡単にベストテイクを作ることができます。
サイクル録音をするには、任意の小節にサイクルを適用します。
これにより、トラック(バーまたはタイムコードがある場所)の上に黄色のバーが作成されます。
両端をクリックしてドラッグすることで、短くしたり長くしたり、トラックに沿って移動したりすることもできます。
サイクル範囲が決まれば、通常の録音作業と同じように録音ボタンをクリックします。
後は、気に入った演奏ができるまで録音を繰り返せば、完了です。
ステップ3:テイクを確認する
ベストな録音が2〜5トラックほどできたら、リージョンの左上にテイク数が表示されるので、その数字をクリックして任意のテイクを選ぶようにします。
テイクフォルダでは、それぞれのテイクを確認することもできます。
ステップ4:リージョンの編集
リージョンを分割して、ベストなテイクの場所を分けていきます。
この時に複数テイクがある場合、どのリージョンがベストなのか分からなくなることがあります。
そういった場合には、ベストテイクに色をつけることをおすすめします。
もう一つの方法は、別の新規トラックを作り、そこに入れていく方法です。
リージョンがたくさんあり、どのテイクを選んでいたか忘れる前に、前もって対策しておくと、作業がスムーズに進みます。
コンプセクションだけに焦点を当て、その外側のすべてをそのままにして、コンプ領域の両端を分割して、独立した領域を作成します。
ステップ5:クロスフェードまたは、フェードを入れる
フェードを入れないといけない理由は、リージョンのつなぎ目でクリップノイズや、変なプチプチノイズ、ブレスの切れ方が、変な場合があります。
ここでフェードが役に立ちます。LogicProでフェードを入れる場合には、リージョンとリージョンの間にクロスフェードを入れるのがベストです。
ベストテイクにするために気をつけること
ベストテイクを作るためには、以下のようなことに注意する必要があります。
演奏前の準備 演奏前には、必要な調整や練習をしっかり行い、楽器や機材の調整も忘れずに行います。また、録音環境も整え、ノイズやエコーの少ない環境で演奏することが重要です。
テイクの数を増やす 複数のテイクを録音し、その中からベストテイクを選択することが重要です。演奏者が完璧な演奏をすることは難しいため、何度も録音を繰り返して、最良の演奏を収めることが大切です。
テイクの聴き比べ 録音したテイクを聴き比べ、ベストテイクを選択します。演奏の精度だけでなく、音質や表現力など、様々な要素を総合的に判断し、最終的なテイクを選びます。
テイクの編集 必要に応じて、テイクを編集して、ベストパーツを抽出することが重要です。例えば、フレーズの中で一部分だけがミスだった場合には、その部分だけを切り取り、別のテイクからその部分を補完することができます。
音量の調整 最終的なテイクを選んだ後は、音量の調整を行います。楽器ごとに、またはパートごとに、音量を調整し、バランスの良いミックスを作り上げることが重要です。
以上のように、演奏前の準備から録音、テイクの聴き比べや編集、そして最終的なミックスまで、様々な工程に気を配り、ベストテイクを作り上げることが大切です。
クロスフェードとは?
クロスフェードとは、音声や音楽の編集技術の一つで、2つの音源を滑らかにつなぎ合わせる方法のことを指します。一般的には、切り替わる瞬間に生じる音切れを防ぎ、違和感のない継ぎ目を作るために使用されます。
具体的には、1つの音源の音量を徐々に下げながら、同時にもう一つの音源の音量を徐々に上げていきます。これによって、2つの音源の音が重なる部分で徐々に変化が生じ、滑らかな繋がりを作ることができます。
クロスフェードは、楽曲のトラックの切り替えや、音声の編集において、重要な役割を果たします。また、音楽制作においては、クロスフェードを利用して、曲のイントロやアウトロ、コーラス部分の始まりなど、音楽的な演出を行うこともできます。
さらに、クロスフェードは、音源をつなぎ合わせるだけでなく、音源同士の位相のズレを調整することで、音質の向上や、音源同士の干渉を最小限に抑える役割も果たすことがあります。
ヴォーカルコンピングまとめ
いかがでしたでしょうか?
コンピングについて、分かったのではないでしょうか。
ヴォーカルテイクは、録音する他の楽器の中でも、一番難しいパートになります。
そのためにも、録音テイクを失わずに、保険の意味もかねて、2〜5テイクほどは録音しておき、コンピング編集を使っていけばいいのでさないでしょうか。
コンピングのやり方も人それぞれだとは思いますが、最良なやり方を発見し、コンピング技術の向上に精力していただけたら幸いです。
それではまた。
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