ヴォーカリストの知識を知る
ヴォーカルに大事なことは、『歌うのが好き』ということ。これにつきます。
一人で歌を歌うと楽しい気持ちになります。みんなで歌うともっと楽しくなります。
歌をうたうのが好きな人は、誰にも負けないくらい感動を与えることができます。
歌がうまい人や音程がずれない人、歌が下手な人、声がいい人、高音が出ない人、かすれ声の人、低い声の人、100人いれば100通りの歌い方があるのはもちろんのこと、100通りの声があります。
歌うことが好きであれば、今自分が持っているその声質や欠点を全て受入れ、それを自分の個性として歌っていくことができるので、世界に一つしかない自分の歌をうたうことができます。
その歌い方や声、声質や音程はあなたしか持っていない、あなただけの歌になるからです。
下手でも音程がずれていても、一生懸命歌うことで感動を巻き起こすこともあります。歌がうまい人や音程がずれていない人にはない、『味』が出るのです。
歌うことをあきらめずに、声を出してもう一度出発していきましょう。
これからはボーカルに必要な知識を解説していきます。この記事があなたにとって最高の歌になれば、大変うれしく思います。
歌いやすい環境で歌う
歌いやすい環境で歌うことは、非常に大切なことです。レコーディングをするときに、緊張して声が出ない場合、録音したデータは大抵の場合使い物になりません。
それは、緊張して本来の歌が歌えていないからです。
レコーディングでは時間の制約があり、あせる気持ちや不安、緊張がミックスされ、それが歌に表現されるので歌いやすい環境はなくてはならない存在になります。
気持ちよく歌った歌は、たとえそれが下手であっても感情を揺さぶる歌となって録音されるはずです。
環境を整え歌うことは1番はじめに考えなければなりません。
次に体調が良いときに歌う。です。体調も大事なテーマになります。体調が悪いと、これも自分の持っている本領は発揮できません。
体調を整え、自分の歌を歌うようにしましょう。
ボーカリストが歌いやすかったと思える環境作りが一番大切なことになります。
クリックの重要性
もう一つ歌いやすい環境を作るために必要なことがあります。それはクリックの音です。レコーディングではクリック音を聴きながら録音するか、ドラムの音を聴きながら録音します。
しかし、録音するときにクリック音やドラム音が聴こえない状態で録音すると、大変歌いにくいものになります。またその逆もしかりですが。
ボーカルが歌いやすいように、クリック音やドラム音を作り込んでおくことも大切な作業になります。
歌詞の用意
歌詞を覚えていたり、歌詞を見なくても良いひとは次の話はあまり意味がありませんが、歌詞を覚えていないのであれば歌詞を用意することも忘れないようにしましょう。注意点としては、字が小さい歌詞や字が汚い歌詞の場合、歌っていてどこを歌っているかわからないときがあります。
なるべく大きい字できれいに書くように心がけましょう。
また、歌詞の置く位置を工夫し、なるべく下向きにならないように気をつけましょう。下を向くと、喉が閉まり、自分の声が出せなくなります。少し上を向いて歌えるように歌詞の位置は気をつけましょう。
自分のマイクを用意する
マイクは自分の声質に合っているマイクを使用するようにしましょう。マイクを選ぶときに注意することは、『人がこのマイクを良いと言っているから』や『雑誌に一押しでのっていたマイクだから』と言った理由でマイク選びをしてはいけません。
マイクにも特徴があり、同じ音がするマイクはありません。マイクの周波数特性を見極め、自分に合ったマイクを選びましょう。
いちがいには言えませんが、選び方のコツとしては、高音域がよく出るヴォーカルの場合は、中音域がよく出るマイクを選びましょう。
逆に中音域がよく出るヴォーカルの場合は、高音域が伸びるマイクを選ぶようにしましょう。
あとは歌ってみて気持ちがいいと思えるマイクを探すべきです。
自分のマイクが決まれば、あとは思いっきりうたうだけです。
どんなヴォーカルトラックにするべきか
ヴォーカルを録音するときに目標とするヴォーカルトラックを決めるべきです。やみくもに録音しても、ベストなヴォーカルトラックにはなりません。
よく聞く悩みとして、『ヴォーカルが前に出てこない』や『ボーカルがオケ(バックミュージック)となじまない』などレコーディングをしていると、いろいろな悩みが出てきます。
ヴォーカルを録音するときは、録音した音が全てになります。ミックスやエフェクトなどで処理をしてヴォーカルトラックをよくすることはできません。
ヴォーカルを録音するときは、あとで良くしようと思わずに録音段階で最高の歌を録音することを心がけましょう。
マイクの正しい使い方
マイクの正しい使い方を知らなければ、絶対に人々の心に感動を届けられない。レコーディングではライブパフォーマンスみたいに見えることができないため、歌のみで勝負しないといけないからです。
マイクの正しい使い方をマスターし、ベストテイクを録音してください。
ヴォーカル録音に使うヘッドホン
ヴォーカルの録音に使うヘッドホンも重要な要素になります。
ヘッドホンにも種類があり、開放型や密閉型などがありますが、『密閉型』を選択するようにしましょう。
ヴォーカル録音するときの録音方法
ボーカル録音するときには気をつけなければいけないことが何点かあります。
注意点①:クリップすることなく適正なレベルで録音することです。
録音してベストテイクができたと思い、聞き直して見ると音がわれていた!!なんてことにならないように、レベルは十分に確認して録音するようにしましょう。
注意点②:1曲を通して歌わない。
プロの現場では1曲を通してうたうことはあまりしません。1曲の中でAメロはAメロで歌いきり、次にBメロを歌い切る。そしてサビはサビで全て歌う。のように録音していくことがほとんどです。
これはレベル差があるために、その表現するメロディーごとに歌い方を分けた方が後々の処理もしやすいためです。
注意点③:一つのトラックで終わらせない。
ボーカルを録音するときに、一つのトラックで録音して終了!としてはいけません。最低3回は歌ってもらいそれぞれのテイクを録音しておくことをお勧めします。
なぜか?
もしも初めのテイクが失敗した時でも、残りのテイクでカバーできることがあるからです。最良のテイクを取り直しできたらいいのですが、そのようなことができない時は、あらかじめ録音テイクを3トラックは用意し、それぞれ3回歌ってもらいましょう。
ヴォーカル録音した後の処理方法
ヴォーカルを無事に録音できたと思いますが、ヴォーカルを録音した後にもいろいろすることがあります。
ここからはヴォーカルを録音した後にする処理方法をみていきます。
処理①:タイミングを合わせる。
オケ(バックミュージック)とボーカルテイクのタイミングを調整します。タイミングの少しのズレが味になる時もありますが、あまりにもズレている場合は、素人臭く感じることがあります。
適度なタイミング調整は、必ず行うようにしてください。
処理②:ダイナミック調整
ヴォーカルはダイナミックレンジがものすごくあります。オケとなじまない原因の一つに、このダイナミックレンジが広いことがあげられます。
ダイナミックレンジを整えてあげることで、聴きやすく楽曲との馴染みもよくなります。
オートメーションを使い、まずは音量差を少なくするところから始めましょう。
処理③:ピッチの補正
ヴォーカルテイクを聴き直したときに、じゃっかん音程がズレている。なんてこともあります。ただ、全ての音程がぴったりにしないといけないか?というと、ぴったりにし過ぎると違和感が生まれてきます。
適度なピッチ調整をし、歌を壊さないように処理をしていってください。
処理④:エフェクト調整
ヴォーカルにかけるエフェクトはコンプやイコライザー、ディエッサーやリバーブ、ディレイなどさまざまなものを適用します。
普段聴いている音楽でも、ヴォーカルにはさまざまなエフェクトがかけられています。素の素材のまま聴くことはまずありません。
自分の声にあった適切なプラグインエフェクトを設定し、処理をしていってください。
コーラスを歌ってみる
コーラスを歌い楽曲に入れることで、短調になりがちな曲を一気にはなやかにすることができます。
コーラスはハモリを入れたり、違うメロディーを歌ってみたりと、いろいろな手法があります。
自身の楽曲にオリジナルのコーラスを入れ素敵な音楽を作成しましょう。
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