Logic Pro センドとインサート使い分け

センドとインサートを使いはじめる前に

センドとインサートと聞いても、何のことをいっているのか分からない方や、知らないけど適当に使っている方はいませんか?

センドとインサートの使い方が分かれば、今まで知らずに使っていた操作を、劇的に変えることができます!

センドやインサートのつなぎ方は、『これでなくてはいけない』というのは無いのですが、ある程度ルールにのって使うことで、さまざまな恩恵を受けることができます。

これから解説するセンドとインサートについて、詳しく見ていきましょう!

エフェクトのかけ方

エフェクトをかける時には、大きく分けてセンド系とインサート系の2通りに分けることができます。

基本的に空間系のエフェクト(リバーブディレイ)はセンドでかけ、歪み系(オーバードライブ)などはインサートでかけることになります。

最近のリバーブディレイは初めからインサートで使うようになっているプラグインもありますので、センド、インサートどちらに挿しても問題はありませんが。

ここでは簡単にインサートとセンドを解説していきます。

上の画像では、①のインサートと②のセンドに分かれます。

①のインサートとは?

インサートとは、言葉の意味通り、『割り込ませる』という意味があります。

エフェクトを間に割り込ませることで、音にいろいろな加工ができるようになります。

例えば、ギターを録音するときに、ギター→エフェクター→アウトプットという信号の流れになります。

流れ的には一直線のイメージです。

アナログのミキサーを見てみれば、入力から一直線上にコンプ(compressor)EQ(イコライザ)が搭載されています。

これは、コンプEQはインサートで使われていたからです。

追加でエフェクトをインサートにつないでコンプの二段がけなどをおこなっていました。

インサートは原音にそのままエフェクトをかけるため、複数のトラックにまたがってかけることはできません。

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②の センドとは?

センドとは、他のトラックにエフェクトを挿し、原音にエフェクト効果を加えていくようにできます。

そのために、センドトラックを作成し信号をセンドする(送る)必要があります。

センドを使うには、AUX(オグジュアリー)トラックを立ち上げ、そこにエフェクトを挿入します。

Logic Proでは、ミキサー画面の『Sends』のラック部分をクリックします。

Busを選択すると、センドで送るトラック(Bas1〜Bus256)までを選択することができますので、お好きなBusを選びクリックします。

Busを設定すると、新たにAUXトラックができます。このAUXトラックにリバーブエフェクトなどを挿して調整します。

他のトラックにも同じBusを設定することで、同じエフェクトをかけることができるので、パソコンの速度(CPU)が大幅に軽減されるでしょう。

センドに送るエフェクトの原音には”0″に設定することを忘れないでください。

原音(DRY)=0

エフェクト音(WET)=100

に設定します。

この設定でトラックのフェーダーを上げ下げすることで、エフェクト音量だけを上げ下げできるようになります。

なぜ、このような処理をするかというと、エフェクト原音(Dry)の音量を上げてしまうと、大元のトラック(Busを設定したトラック)の原音が同時になることになるので、2トラックで鳴ってしまうからです。

AUXトラックには、さまざまなトラックから音をAUXトラックに流すことができるので、ピアノやギタートラックに同じエフェクトをかけることができます。

空間系のエフェクトはインサートでは使うことがあまり無い。と言いましたが、コーラスなどの空間系エフェクトはインサートで使用することがあります。また、最近のリバーブなども初めからインサートで使うのを前提に作られたプラグインも存在します。

ポイントは『Bus経由』で使う場合は、エフェクトのDry(原音)は0%にし、『インサート経由』で使う場合はDry(原音)とWet(エフェクト音)をミックスして使うようにしましょう。

センドトラック(AUXトラック)の消し方

センドトラックを設定すると、新たにAUXトラックができセンドを調整することができるようになります。

ただ、センドを使用しなくなったときに、センドを解除してもAUXトラックが残ります。

使わなくなったAUXトラックを消すには、使わなくなったAUXトラックを選択して、キーボードの『delete』を押すか、メニューの『編集』から『削除』を押すことで次の表示が出てきます。

この削除を押すと、AUXトラックが削除されます。

つなげ方で音が変わる

エフェクトはつなげる順番で効果が変わってきます。

例えば、イコライザーをかけた後に、コンプレッサーを適用するのと、コンプレッサーをかけた後にイコライザーをかけるのでは、その後の音源に大きな違いが出てきます。

基本的には、どのような音にしたいかによって変わってきますが、イコライザーでいらない帯域をカットした後にコンプレッサーをかけることで、カットした低域にコンプがかからないため、スッキリした処理ができるようになります。

いろいろ試そう

DAWで便利なことといえば、エフェクトの順番をいつでも簡単に変更できるということです。

ハードウェアではそういったことをするのに、配線をやり直す必要がでてきますが、ソフトウェアでは、いつでも好きな時に変更することができるのです。

誰もが想像しないアイデアで、通常では考えられないつなぎ方をやってみるのも面白いんじゃないでしょうか!

センドとインサートの使い方まとめ

センドやインサートは、ミックス作業をしていると、ひんぱんに使用することになります。

この記事で使い方を勉強して、いろいろな使い方を自分で探してみてください。

AUXのセンドを使うと、何通りもの信号の流れを作ることができます。

誰も想像しないつなぎ方を考え、自分の音を作ってください。

センドとインサートを試して使ってみて、自身のミックスに活かしてみてください。

それではまた!

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