Logic Pro バウンス機能の使い方

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Logic ProでできることLogicを初めて触る方から上級者の方まで、全ての人に学習できる電子書籍となっています。

Logic Proの操作やMIDI操作などを知りたい方、また、エフェクトの使い方がわからない、ミックスマスタリングを勉強したいという方は、一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

きっといい音楽が作れることでしょう。

バウンス機能を使いはじめる前に

みなさんこんにちは!本日は、音楽制作をしている人で、最近Logic Proが重たいなと感じている、そんな悩みを抱えている人に記事を書いていきます。

音のデータを画面いっぱいに敷き詰めていると、だんだん重たくなり、ぷつぷつと音が途切れたと思ったら、エラーが出て止まってしまう。

そんな経験ありますよね?

そこで、今回は波形をバウンスして動作を軽くする方法を説明します。

このバウンス機能は、いいこともたくさんありますが、デメリットもあります。

そんなメリット、デメリットの両方を解説していきますから、それぞれ確認して使ってみてくださいね。

それでは、見ていきましょう。

バウンスとは

バウンスとは、プロジェクトを1つのオーディオファイルや複数のオーディオファイルにレンダリング(エフェクトや波形の変更を一つにまとめる作業)することを言います。また、複数の違うファイルフォーマットに同時にバウンスすることもできます。

また、MIDIトラックで使用している音源をバウンスすることで、その音源を使用したオーディオファイルにまとめることができます。これは後ほど。

バウンスのやり方

バウンスのやり方ですが、まず①でバウンスしたいリージョンを選択します。

そのリージョンの上で②マウスを『右クリック』し、『③バウンスして結合』を選択してから『④所定の場所にバウンス』を選びます。

最後にOKを押すと下のトラックにバウンスしたトラックが出来上がります。

これでバウンスは完了です。エフェクトなどを多く使用しているトラックなどをバウンスすると、CPUの負荷を減らすことができるので、やってみてください。

オーディオリージョンのバウンス

オーディオリージョンをバウンスする時の注意点は、必ず音が切れるところでフェードイン、アウトを入れることです。

音が残っている場合に、バウンスすると、音が変な箇所で切れて、『ブチ』や『ブツ』と音が鳴ることがあります。

この音をミックスしてしまうと後で大変なことになりますから、バウンスする時には必ずフェードインやフェードアウトを入れるように心がけてください。

フレックスタイムで修正したオーディオデータをバウンス

フレックスタイムで音程を修正したヴォーカルトラックのオーディオデータを、バウンスすることでフレックスタイムを解除し、修正したオーディオデータのコピーを作成することができます。

これをすることにより、2つの利点があります。

まず一つは、フレックスタイムでピッチ修正したデータを、ピッチを変更した状態のままオーディオリージョンにすることができます。

フレックスピッチで良い感じのピッチ修正ができたときには、バウンスをすることで、その状態をコピーし、ピッチ編集した内容が反映されます。

二つ目は、エフェクトなどもオーディオリージョンに反映させることができます。こうすることで、エフェクトがかかったままのオーディオリージョンのコピーができますので、エフェクトを解除でき、CPUを大幅に軽減することができるからです。

では、やり方を解説します。

フレックスピッチでヴォーカルトラックのピッチを修正します。

❶フレックスピッチをかけたヴォーカルトラックを選択します。

❷オーディオリージョンの丸で囲んでいるところにカーソルを合わせて右クリックをします。

❸出てきた項目から、『バウンスして結合』を選択し、❹の『所定の場所にバウンス』を選択します。

名前

名前ですが、コピーするオーディオリージョンの名前を決めます。

指定先を選択する

指定先では、新しくトラックを作成して、そこにオーディオをコピーするのか、選択したトラックにコピーするのかを決めることができます。

今回は、新規トラックを選び、ヴォーカルトラックの下に新たにヴォーカルトラックを追加するようにします。

ソースの『保持』『ミュート』『削除』

ソースの中の保持かミュートか削除を選びます。

バウンスする元のオーディオリージョン(コピーしたオーディオリージョンではない)の扱いを決めます。

『保持』は、元のオーディオリージョンとコピーしたオーディオリージョンの2つが残ります。

『ミュート』は、元のオーディオリージョンがミュート(再生されないデータ)になりグレーアウトします。再生すると、元データは音が鳴りません。

『削除』では、元のデータは完全に消去されます。

ですから、元のデータを残しておきたい場合は『保持』にし、元のデータを鳴らせたくない場合は『ミュート』、元のデータが不要な場合には『削除』と使い分けることができます。

エフェクトプラグインのバイパス

エフェクトプラグインをバイパス』にチェックを入れると、コピーするデータにプラグインエフェクトを適用せずにコピーすることができます。

今回はチェックを外し、コピーしたデータにプラグインエフェクトの効果も付けてバウンスします。

オーディオテールを含む

オーディオテールとは、最後の余韻部分のことを言い、ギターなどで『ジャかジャーン』と弾いた時の『ーーーーン』の部分を反映させるかどうかを設定します。

通常はチェックを入れて最後の余韻部分も書き出すのですが、チェックを外すと音が途切れる原因になるので、特殊な効果狙っていない限り、オーディオテールのチェックは入れておきましょう。

ボリューム/パンのオートメーションを含む

ボリュームやパンニングオートメーションを設定している場合には、コピーしたデータに付け加えることができます。

バウンスしたコピーデータにオートメーションを含んでしまうと、元には戻せなくなりますので注意してください。

先程のエフェクトプラグインも同じですが、一度バウンスしてコピーしてしまうと、元には戻せなくなります。ただ、元のオーディオデータを『保持』や『ミュート』にしている場合は、調整ができますので、データを置いておくことをおすすめします。

ノーマライズ

ノーマライズとは、音量がいきなり上がってクリップ(音割れ)しないように、自動で音量を保護してくれる機能になります。

ここでは、オーバーロード保護のみを選択しておきましょう。オーバーロード保護のみは、再生中にクリップ(音割れ)した時のみノーマライズがかかる仕組みになります。

要は、音割れを保護してくれるイメージになります。

全てよければOKを押してバウンスを開始します。

これでフレックスピッチで修正した音や、エフェクトの反映、オートメーションも反映されたオーディオリージョンがバウンスできました。

MIDIリージョンのバウンス

バウンスはMIDIリージョンでも使用することができます。MIDIリージョンをバウンスするメリットは、たくさんの音源やエフェクトを使用している場合に、バウンスすることでCPU負荷をだいぶ減らすことができます。

そのほかに、2MIX(全ての音をまとめてステレオファイルにすること)をした時に、MIDI音源のままミックスをしてしまうと、鳴っていない音がある場合にその音は聞こえないままになってしまいます。

これは、Logic Proの仕様でそうなるのですが、チェイスイベント機能が効いていない場合は、リージョンからはみ出した音は鳴りません。

チェイスイベント機能とは、簡単に言うと、小節からはみ出したMIDIノートは、再生したときに音がなりません。

チェイスイベント機能を使うことで、このはみ出したMIDIノートも再生してくれるようにする機能のことです。

詳しくは『チェイスイベントを使う』を参照してください。

そのままミックス作業をしてしまうと、音が鳴っていない所に気がつかないままミックス作業をしてしまいます。

バウンスしたファイルの場所

バウンスしたファイルの場所は、ユーザー→ミュージック→Logic→bounceに格納されています。また、バウンス時に、ファイルの格納場所も変更できますので、デスクトップなどにすると、すぐに見つけることができます。

音が出ないファイルを鳴らすには

波形はあるのに音が出ない!何かの不具合?こんな経験ないでしょうか?その場合は波形を一度バウンスしてみることをおすすめします。

何らかの不具合で音が出なくなっても、一度バウンスすることで元の音に戻すこともできます。

やってみて損は無いと思いますので、試してみてはいかがでしょうか。

バウンス機能のまとめ

バウンス機能は、DTMでは欠かせない作業の一つになります。

MIDIデータをバウンスして波形にすることで、ミックス時のポカミスを無くしたり、MIDIの音が出ないという不具合を回避することもできます。

また、エフェクトプラグインをたくさん使っているときには、バウンスすることでCPUの負荷を減らすこともできます。

バウンス機能を使い、快適にDTMを操作し、良い曲を作ってください。

それでは、また!

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