Modulation Delay(モジュレーション・ディレイ)エフェクトを使う前に
Modulation Delay(モジュレーション・ディレイ)はモジュレーションの一種になります。
モジュレーションには、フランジャーやコーラス、フェージングなどいろいろな種類があります。
モジュレーションエフェクトを使い、楽曲に揺らぎを起こすことで、さまざまな変化を楽曲に与えることができます。
これから、このモジュレーションエフェクトの中に入っているModulation Delay(モジュレーション・ディレイ)エフェクトについて解説していきます。
モジュレーションエフェクトはModulation Delay(モジュレーション・ディレイ)の他に下記のエフェクトがあります。
それではModulation Delay(モジュレーション・ディレイ)の使い方を見ていきましょう。
Modulation Delay(モジュレーション・ディレイ)の使い方
Modulation Delay(モジュレーション・ディレイ)エフェクトは、フランジャーやコーラスエフェクトと同じ原理に基づいて動作しますが、ディレイの時間を設定できるため、コーラス、フランジングの両方の効果を簡単に作り出すことが可能となります。
Modulation Delay(モジュレーション・ディレイ)をトラックに適用するには、『Modulation』の中の『Modulation Delay』を選択し、適用します。
それでは、Modulation Delay(モジュレーション・ディレイ)エフェクトの各パラメーターを見ていき、操作してみましょう。
Modulation
- Chorus(コーラス)
- Ensemble(アンサンブル)
- Flanger(フランジャー)
- Microphaser(マイクロフェーザー)
- Phaser(フェーザー)
- Ringshifter(リングシフター)
- Rotor Cabinet(ローター・キャビネット)
- Scanner Vibrato(スキャナー・ビブラート)
- Spreader(スプレッダー)
- Tremolo(トレモロ)
エフェクトを使うときには、共通のパラメータがあります。
共通パラメータを確認するには、『エフェクトを使うときの共通パラメータ』を参照してください。
Modulation Delay(モジュレーション・ディレイ)の各パラメータ
Mod Intensity(モード・インテンシティー)
Mod Intensity(モード・インテンシティー)は、モジュレーションの量を設定します。
0%〜100%で設定することになります。
Time(タイム)
Time(タイム)は基本となるディレイ時間を設定します。
左に設定するとフランジャーの効果になり、右に回すとコーラスの効果になります。
Feedback(フィードバック)
Feedback(フィードバック)は入力に戻すエフェクト信号の量を設定します。
値を高くすることでモジュレーションが強くなります。
マイナス方向にツマミを回すと、位相が反転し暗いモジュレーションがかかるようになります。
De-Warble(ディ・ウォーブル)
De-Warble(ディ・ウォーブル)ボタンは、ONにするとモジュレートした信号のピッチが一定に保たれます。
Warble(ウォーブル)は『ささやく』や『声を振るわせて』などの意味があり、De(ディ)でなくすことを意味します。
なので、『震わせるのをなくなす』というボタンになります。
Constant Mod(コンスタント・モード)
Constant Mod(コンスタント・モード)ボタンは、オンにすると、モジュレーションレートに関係なくモジュレーション幅が一定に保たれます。
D-Mode(デ・モード)
D-Mode(デ・モード)ボタンは、オンにすると、ビンテージプロセッサに似た空間フィルタリングエフェクトが付加されます。
このボタンは、ステレオのみ選択できます。
『LFO1 Rate』『LFO2 Rate』
『LFO1 Rate』『LFO2 Rate』は、左右のステレオチャンネルのモジュレーションを設定します。
このLFO1で作った音と、LFO2で作った音をMixツマミで調合し(混ぜ合わせ)音を作っていきます。
左にスライドさせていくとRate1が強くなり、逆に右にスライドさせるとRate2が強くなります。
Link L & Rボタン
Link L & Rボタンを押すことで、Rate1の左右のツマミとRate2の左右のツマミがリンクします。
リンクボタンを解除すると、左のツマミと右のツマミがそれぞれ個別に動くようになり、より複雑な処理ができるようになります。
Phase(フェーズ)
Phase(フェーズ)ツマミは、各チャンネルモジュレーション間の位相関係を調整するツマミになります。
ステレオやサラウンドでのみ使用可能になります。
0°の場合、全チャンネルで同時にモジュレーションが極限値の状態になります。
180°やマイナス180°に設定した場合、チャンネルモジュレーション位相間の距離が最大になります。このフェーズツマミはLink L & Rボタンが有効になっているときにのみ使用できます。
FILTERボタン
FILTERボタンをオンにすることで、Low CutとHigh Cutスライダを使用することができます。
Lowは20Hzから500Hzまでをカットでき、Highは1kから20kHzまでをカットできます。
Volume Mod
Volume Modでは、エフェクト信号の振り幅に対するLFOモジュレーションの影響度合いを設定します。
Output Mix(アウトプットミックス)
Output Mix(アウトプットミックス)はドライ信号(原音)とウェット信号(エフェクト音)のバランスを設定します。
Logic Pro エフェクトModulation Delay(モジュレーション・ディレイ)使い方まとめ
Modulation Delay(モジュレーション・ディレイ)を使い、揺らぎを加えることで、Modulation Delay(モジュレーション・ディレイ)独特のサウンドを作ることができるようになります。
モジュレーションエフェクトは、他にもさまざまなものが存在しています。
いろいろなモジュレーションエフェクトを使ってクリエイティブに音楽作成をするために、各パラメーターをいじりながら覚えていきましょう。
それではまた。
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